芙蓉

謎の酔芙蓉
芙蓉は、中国から日本南部にかけて自生しているアオイ科の落葉低木。水に咲くのが水芙蓉、蓮をさしますが、フヨウは木に咲くので木芙蓉とも言われます。芙蓉の中に、酔芙蓉と呼ばれる珍しいお花があります。
朝に開花した時、花の色は白色で、それが温度が高くなってくる昼時にはピンクになり、夕方にはお酒に酔ったように真っ赤になる。このことから酔芙蓉といわれるそうです。高橋治著「風の盆恋歌」の中で題材とされ有名になった酔芙蓉。芙蓉の花は、山本周五郎の本にも登場。「反り橋の小さく見ゆる芙蓉かな」と読んだのは、かの夏目漱石。たゆたうような芙蓉の様が作家の心を何かしら掻き立てるのかもしれません。「酔芙蓉」という名の銘酒もあるそうで、うっとりと美味な味なのでしょうか。夏の涼を感じさせるたおやかな花です。