コスモス-乙女の真心 「コスモス」とは、ギリシア語で「美、宇宙、平和、秩序」との意味。風になびく八方に花開いた様は可憐かつ雄大。強い生命力を持ち、全国各地にコスモス畑がつくられ、訪れる人は後をたちません。コスモスの呼び名は、秋桜、宇宙花、大波斬菊(オオハルシャギク)、秋英(シュウエイ)、秋桜子(シュオウシ)と実に多彩。
「一つだけちょうだい」-小説「一つの花」
コスモスを扱った詩、歌、映画、小説…、多々あるなかで、おすすめの小説を一つご紹介しましょう。「一つの花」(今西祐行 作 ポプラ社)。
「一つだけちょうだい」が口ぐせのゆみこ。太平洋戦争末期の頃、食べるものがほとんどなく、小さいゆみこはお腹をすかしていました。ついに出生してしまうお父さんを見送りにいく、ゆみこと母。「一つだけちょうだい」といったゆみこに、父が手渡したのは一輪のコスモス。父からの最後の贈り物。
…時は移り、すっかり娘へと成長したゆみこ。家の前にはコスモス畑が広がっています。
小学校の教科書にも掲載されているこの小説、暖衣飽食のところにはない、小さな小さな美しいこころが描かれています。秋の夜長に是非どうぞ。
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